野田洋次郎の人間科学

最終回は、全体のまとめを兼ねて、『有心論』から読み取れる僕なりの結論を記しておきます。 結局、この歌詞を読んだところで「心は存在しない」という結論に変わりはないのですが、「人間の心」って、刺激(S)と反応(R)の関係の観察だけでは捉えられない部分…

最後に『有心論』を取り上げて、人間科学の限界について語ろうと思います。 歌詞はhttp://www.utamap.com/showtop.php?surl=B17747そもそもタイトルからして挑戦的ですよね。「心」が実在として「有る」という「論」をこの歌詞で展開するわけですから、人間…

『愛し』を「心」と「言葉」の関係の問題から捉えているところでした。詞の後半部で、「僕」はある心境の変化を迎えます。 まず、「僕の心」を知っているのは誰か、という疑問に答えた部分を抜き出してみます。 人が人のために流す涙 それこそが愛の存在の証…

少し間が空いてしまいましたね。 RADWIMPSと人間科学、第3回です。次からは、『愛し』(かなし)を取り上げます。 (歌詞はhttp://music.yahoo.co.jp/shop/p/53/321049/Y042597でどうぞ)<僕、君、自分、誰か…?>一読して、この歌が何を語っている詞かわ…

『最大公約数』、第二回です。 「君が8なら 僕は2になる 僕が10なら 君は5になる」ってフレーズのおかしさをしつこく考えているところでした。 「公約数」は、ふたりに数字が与えられていることが前提であるという問題で、「君が9で、僕が16ならどう…

こんにちは。心機一転頑張ります。今回からは、RADWIMPSというアーティストさんの歌詞を精読してみたいと思います。その中で、作詞を手がける野田洋次郎氏の人間性のようなものにアプローチしていけたらいいなぁと考えています。この論考ではあくま…

アブストラクト

6〜7回に分けて論じる予定の「野田洋次郎と人間科学」は、次の点を主眼として書いています。歌詞から読み取れる野田洋次郎の人間性を想像しながら、人間の「心」とは何かについて考察する野田洋次郎氏は、日本のロックバンド(と言っていいのかはわかりま…